昨日の新聞に載っていた青白い彗星の写真を見て、星になりたいとか呟いていた。母がそれをきいて、あなたはまだそんなことを言ってる、もう二十四にもなるっていうのに、と言った。はっと気づいて、それでもやっぱりそう思っている。十五、六のころもそんなことを言っていた。呟いていた。いまこうして呟いても、その感情はだいぶ変わってしまっているのだ、変わってしまっているけれど、わたしが使っているのは十五、六のころとおんなじことばだ。とかなんとか思っていると、また星になりたい、といいそうになる。